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迷った人生に乾杯。「一人交換日記」

こんばんは。KKOです。

今日は2巻が無事発売されました、永田カビさんの一人交換日記の感想を書きたいと思います。

ちょっと頭の調子が戻ってないのとこの本へは共感が強いのであまり客観的な感想は書けません。とてもいい本でした。

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永田カビさん3点セット

レズレポからずっと読んでいて、待望の完結です。

一人交換日記1は、ひたすらカビさんが自立のために七転八倒するリアルタイム感がすごかったです。

どうしても称賛を受け取れない気持ち、誰かによしよしぎゅっぎゅしてほしい気持ちが痛いほど伝わって、すごく悲しかった。悲しい気持ちが伝播したというか……。自分もこういう気持ちになることがあるから余計に共感が強い。親との確執はあって当然だと思う。自分じゃ大きな事じゃないと思っても小さな傷付き体験が折り重なってめちゃくちゃになったりするもんだから。また、自分に降りかかってこなくても家族の誰かと誰かが仲が悪かったら悪影響を受けるよね。やっぱり。

 

そして一人交換日記2ですが、こちらは本当にエネルギーを使い切ったという感想が一番に出てきました。絵が疲れているのが伝わってくる。2は主にアルコール依存の話がメインになってきていますが、その前段階として、漫画家として人間としてうまくいかない自分という存在のやるせなさが伝わってきてまたなんだか悲しくなってしまった。

カビさんが泣くシーンがたくさんあるのが私もなんだか泣きたくなってしまう。抱き合って泣きたい気持ちになってしまう。私も何度も酒で失敗しているからだ。もう断酒できている、というか自業自得なんだけどお店の酒コーナーの近くによるだけで気持ち悪くなってしまう体質になった。

 

1と2で大きく作風は変化しているが、それはカビさんの人生を切り取ったものだから当たり前なのだ。みんな少しずつ変わっていく。2巻の追記2で「この作品は啓発でなくて人生」という説明があったが、まさにその通りで、一人の人間の変化を追ったものとして、ものすごく貴重なものを読んでいる気がする。日記ではなくて交換日記であるというのも重要なポイントだ。未来に向かって交換される日記。過去へは交換できない。未来の自分へ書く手紙を続けていくとこんなにも人の心をえぐるメッセージを含んだ作品、つまり人生の一部ができていくのだなと思う。

カビさんへの共感であまり客観的な感想にならないけれど、それでいいのだと思う。

この本でカビさんが悩んでいるページを読むたびに「なにもできない、でも消えたくない」という気持ちが大きくなる。それはカビさんが本当に正直にこの交換日記を書いたからだろう。描く力を思い知らせてくれる。すごく、「わかる!」のだ。

 

あと個人的にただの予想何だけど、エゴサーチのし過ぎでストレスがたまった末の2巻だったのでは?と思うところはあります。エゴサしてそれで終わりならいいんですが影響されてしまってストレスがカビさんの溜まっていってしまったのかもしれません。そうでなければ私の的外れな予想ということで別にいいのですが……。

 

2巻におけるカビさんの大きな気づきは「愛は無いと思っていたけど愛はそこにあった」ということだった。これは本当に大きな気付きで「よかったなぁ」と思った。でも決して1巻で愛や賞賛をを受け取ることができなかった事を否定してはいけないと思う。人は誰しも、「通らなければならなかった道」があるからだ。大分麦焼酎二階堂のCMから引用すると

直線と直線で結べない道が私にはあります。

迷った道が私の道です。

 みたいな。愛を受け取れずもがいた期間があったから受け取れるようになったんだと思う。賞賛を受けとれないことをビンで例えていたけど、硬いビンの蓋が開くにはじかんがかかるのだ。また、いろいろあって家族の人々も変わっていたところがあるんだろうと予想する。自分も変わっていく、みんなも変わっていく。

 

 

ああああここまで書いてなんか上から目線で人の人生にいろいろ言ってしまったことに気が付いた。追記2に「人生」って書かれていたから失礼のないように推敲はしたけど、変だったらどうしよう。

 

言い訳みたいになりますが私は永田カビさんが好きです。こんなに共感したルポ漫画家は初めてです。

次は何かしらのフィクションを作ることを目標にされていたので発売されたらぜひ読みたいです。

お体に気を付けて。よしよしぎゅっぎゅしたい、ただのファンが遠くのここにいます。

 

 

 

 

 

2に載っているチカちゃんの憂鬱も非常に良かった。私もああいう漫画が描けるようになりたいと思った。